<< | 2013/10 | >>
sun mán þrí mið fim fös lau
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

kyrmami

Author:kyrmami
kyrmamiこと、ながいまみです。
2009年念願のアイスランド生活をスタート!
国立大学でのアイスランド語学習3年経て、遂に就職。
ようやく永住権取得で、これからもアイスランドに貢献できるよう、日々精進してまいります。

直接のご連絡は上の"切手"からメールでお願いします。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

     

   アイスランドの面白魔法使い

2013.10.04 22:42|アイスランド豆知識, trivia
現実逃避中の金曜日!夜!

一応1年生2年生の中間テストも完成させ、テストに向けての確認&復習用の教材も大量に作り、答えも準備したので、現実逃避はしているけれど、誰からも責められる所以はないはずだ。

と言うことで、ブログの記事をいそいそと書く、牛です。

今日はぐんさまは小学校からの仲良しグループの中の一人の女の子のお誕生日パーティに出勤です。
アイスランドは究極の話、突き詰めると、近年(まぁ、100年以内ぐらいの意味で)の外国人移民を除く、いわゆる"生粋のアイスランド人"的な存在の人々は皆何かしら遠い親戚だったりするので、いずれにせよ繋がっているのですが
ぐんさまの友達たちがそうなのか、それとも他のアイスランド人たちもそうなのか?
とにかく小学校くらいから30代突入の現在までも、仲良くたまに集まってお酒を飲んだりする友達たちがいます。

私は引越しも多かったし、子供の頃からずーっと変わらず仲良し、と言う人が少ないので、そういうぐんさまたちを見ていると、いいなぁ、とちょっと羨ましく思ったりします。
高校生の頃の友達、大学に入ってからの友達とは頻繁に連絡を取ったりするのですが、小学校やそれ以前の頃の友達とは、日本にいる間に年賀状をやり取りするくらいしか、繋がりがありませんでした。

特にこんな地球の端っこに来ちゃうと、会う機会もないですし、日本も土地自体は狭しといえども広くて大きな国なので、アイスランドのようにはそうそういかないのだとは思いますが。

さて、関係のない話はこれくらいにして、タイトルのアイスランドの魔法使いに関して、ちょっとお話したいと思います。

と言うのも、先日ガイドの学校で、先週一回だけ休んだ授業に出てみると、
なぜか1分間のスタンダップ…コメディではないですが、プレゼンテーションをしろと言うことになっていました。
寝耳に水だ!と思いつつも、絶対にしなければならないとのことで
英語で?私英語嫌いなんですけど…
アイスランド語で?40人くらいのアイスランド人の前でアイスランド語で発表?それはきつい。
とぶつぶつ考えていると、日本語でもいいよと言う神の声(笑)
何について話しゃいいんだと考えあぐねている私の頭に何故か突然降って沸いてきたのがSæmundur fróðiでした。

Sæmundur fróði、サエムンドゥル・フロージと呼ばれる『賢者の』サエムンドゥルさんは、アイスランドではちょっと有名な魔法使いでした。

アイスランド大学には、サエムンドゥルさんの像があります。(写真はアイスランド大学のHPから拝借。)
saemundur_frodi-university-of-iceland.jpeg
その像たるや、あまりにもアーティスティックなため、当初私は『得体の知れない何か』としてしか認識しておりませんでした(笑)

アイスランドの魔法使いには、二種類あります。(二種類います?どっちにしてもなんだか日本語としておかしいですが…)

どっちかと言うとSvartigaldurの方が有名なのですが(言葉として)、
そのSvartigaldur(黒い魔法使い)Hvítigaldur(白い魔法使い)がおり、
白い方は人を助けるいい魔法使い、黒い方は人を陥れたりする、悪い魔法使いとして認識されています。

またもお得意の話の脱線になりますが
アイスランドも中世、ヨーロッパの例に漏れず、魔女狩りは存在しました。
残念ながら、処刑された人たちもいます。
中世は勿論、言ってみればアイスランドにとっては"古代"、すなわちLandnámsöld(殖民期)から、ルーン文字などを操る魔法使いは存在して、それらの人々の力を借り、生きてきていたアイスランド人。
一応1000年にキリスト教化したものの、他の国ほども以前の北欧神話神信仰を厳しく禁じてきたわけではないアイスランドでも魔女狩りが行われたと言うのは、個人的には疑問の残る、また興味深い事実です。
ちなみにアイスランドの魔女狩りでもっと不思議なのは
"魔女"として処刑された25人のアイスランド人のうち、23人が男性と言うことです。
理由は分かりませんが、アイスランドで"魔法使い"として認識されていた人は学があり(高い?)、学が高いのは時代背景もあり、やはり男性で、しかしアイスランドにおいて、処刑される対象として見られたのは立場の弱い女性だけではなく、男性も例外ではなかった、と言うことなのだと思います。

さて、脱線しきった話を元に戻すと、Sæmundurさんも、例に漏れず、学の高い男性の魔法使いでした。
Sæmundur fróðiは魔術の勉強をする為、Svartaskóla(これまた『黒い』学校)と呼ばれる学校に留学しました。
ここでそこまで詳しい話をする必要は全くないのですが、Svartaskólaは、フランスかドイツにあったと考えられています。
何はともあれ、怪しげな校長がいるSvartaskólaで(ちなみに校長はいつも真っ暗闇の中にいて,姿を見せない)Sæmundurは勉学に励んでいましたが、1年だか2年だか経ったある日、母国アイスランドのOddiという土地に聖職者がおらず、Svartaskólaで勉学に励む3人のアイスランド人のうち、一番早くその土地に着いたものが職に就ける、と言うこととなり
3人のアイスランド人は我先にと学校を飛び出そうとします。

真っ暗闇で声だけ聞こえてくる黒学校の校長は、やはり予想を裏切らず悪魔で、自分の魔力や魔術の使い方の知識を得た奴らに知識だけを与えて自分には何の得もないような状態で逃げられてはかなわん!と、引き留めよう(もしくは当初の予定通り魔の道に引きずり込んでやろう)と頑張りますが
頭の回るSæmundurにまんまといっぱい食わされ、逃げられてしまいます。

しかし、逃げられても諦められない悪魔。
アイスランドへ向かおうとするSæmundurを、悪魔はあの手この手で悪魔の道に連れ込んでやろうとするものの、毎度頭の回るサエムンドゥルにかないません。
アイスランドに帰るための船が無いサエムンドゥルは、ついに
「僕を他の二人よりも早く、無事にアイスランドに送り届けてくれたら、君の言うとおり、君の望み通りにするよ。」と悪魔を言いくるめ、
アザラシに姿を変えた悪魔の背中に乗り、無事、誰よりも先にアイスランドに到着します。

しかし、そのままでは悪魔の言いなりにならなくてはいけないSæmundur。
悪魔との約束を守る気など微塵も無いサエムンドゥルは、持っていたSaltarinn(またの名をDavíðssálmar、ダービズの賛美歌/詩集、キリスト教に関する、アイスランドで書かれた本)で思いっきり悪魔の頭を殴り悪魔がひるんだ隙に
足が水に濡れることなく無事に僕をアイスランドまで送ってくれたら」
と言う約束を無効にする為、自分から水に入りそのまま上陸し、無事にOddiの聖職者の地位を手に入れます。

その後も常々悪魔に付きまとわれ、その度に自分の良いように悪魔を利用していたSæmundur。
ただ、その悪魔の利用も、誰かを傷つけるためではなく(悪魔は除く)自分の利益の為、もしくは自分の治める土地の人々のために利用していた為
何故かアイスランドではこの悪魔をいじめるずる賢い男性のことを(笑)
fróði=賢者と呼んで親しんでいます。

ちなみにその、本で悪魔のアザラシをどつこうとしている瞬間を切り取ったのが
アイスランド大学にある石像です。

この像をあの大学の中心に据えるとは、いったいどういうことなのか?
何を意味しているのか?

ずる賢く、あざとく生きて行けという意味なのか!?

疑問が残るところです。(笑)

ちなみにこのSæmundurさんのお話は、英語にも翻訳されていて、気軽に読むことができます。
アイスランドの大昔の民話、気になる方は、ぜひ読んでみてください。
(リンクはアイスランド語ですが…→ ★http://www.snerpa.is/net/thjod/saemi.htm

ちなみにサエムンドゥルさんは、実在した人物と言われています。
(1056年生 – 1133年5月22日没)
これほどまでに悪魔と密接に交流していて、利益を得ていたサエムンドゥルさんがあと500年くらい生まれるのが遅かったら、確実に魔女狩りのターゲットになりそうな気がしてならないのは、私だけではない気がします。

以前から面白いとは思っていましたが、ガイドになる為の勉強をしていて、
ああ、これに関しては私以外の人も面白いと感じることなんだ、と気づいたことがいろいろあります。

ここに全て書いてしまうと、私がガイディングする人にとっては何一つ新鮮味がなくなってしまうので、あまり全てのネタは出さないようにしますが、これから少しずつ、日常生活以外のアイスランドの面白さについても書いていけたら、と思います。

ちなみに今週、アイスランド在住丸4年を過ぎてようやく初めてbjúgaと呼ばれる
主に羊の、燻製ソーセージを口にしました。
bjuga-icelandic_traditional_food.jpg

このBjúgaだけを目的に盗みに来るサンタクロースが、アイスランドにはいます。(笑)

アイスランドの捕鯨についても話をしたいと思っているのに、未だ書けていないし…
ネタはあるのに更新が全然追いついていなくて、申し訳ない限りです・・・。

アイスランド語の自主学習ノートもほぼ最近手をつけられていませんが、何とか来年中には完成させたいと思っております。

何とか無事にできますように(>_<)

それでは皆様、良い週末を!
スポンサーサイト

テーマ:アイスランド
ジャンル:海外情報