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kyrmami

Author:kyrmami
kyrmamiこと、ながいまみです。
2009年念願のアイスランド生活をスタート!
国立大学でのアイスランド語学習3年経て、遂に就職。
ようやく永住権取得で、これからもアイスランドに貢献できるよう、日々精進してまいります。

直接のご連絡は上の"切手"からメールでお願いします。

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   アイスランド、13人のサンタさん。

2013.12.20 16:15|アイスランド豆知識, trivia
私が日本でアイスランドアイスランドと騒いでいた頃には、アイスランドについて知っている人は殆どいませんでした。
いまだにアイルランドと間違えられることも多いですが、当時でも、サンタが好きな人は、アイスランドに多少興味がある、と言う人がいました。
今やアイスランドも、テレビなどで露出が増え、13人のサンタについてはご存じの方も多いかと存じます。

ちなみに個人的には、彼らはサンタと言うより妖怪に近いと思っております(笑)

アイスランドのクリスマスについては随分と昔にエントリーを書いた気がしますが、『クリスマス』と呼ばれるものが始まるのは、12月24日の18時から。
何故18時なのかは、まだ調べていないので理由は分かりませんw

サンタ一家は13人の子供(=サンタ)とアイスランド人にとってはサンタよりも馴染みの深いGrýlaと言う名の母親、父Leppalúði、そして母親の飼い猫Jólakötturinnと、かなりの大所帯です。この一家は深い山奥に住んでいると言われています。
どの山か具体的な言及はありませんが、レイキャビク人に馴染みの深いEsjaじゃないの?と言う人もいます。私個人的には、Esjaにあの大所帯が隠れて住めそうな場所は無いと思うのですが…(笑)

何はともあれ、12月12日からサンタが一人ずつ街にやってきて、12月24日に、13人目が町に到着し、24日はサンタたちが街中で一緒に過ごします。

アイスランド移住5年目を迎えてようやくサンタの特徴をまとめました。(汗)では、一人ずつ解説して参ります。

12月12日 Stekkjarstaur(一つ目のrは発音されず、ステッキャストゥイル): ステッキャストゥイルは両足が木のような義足で、羊のおっぱいを吸いに来ます。妖怪と言うより最早変態という方が相応しいかも?(笑)
stekkjarstaur


12月13日 Giljagaur (ギリィヤグイル): 納屋/小屋に隠れて、人が見ていないとき、桶のようなものに入れられて保存されているミルクの上に溜まった泡を掬って飲みます。
giljagaur


12月14日 Stúfur (ストゥーブル): 13人の中で最も体が小さいサンタ。フライパンを盗み、縁にくっついている茶色の焦げ目をこそいで食べます。古い文献に出てくるPönnusleikir(フライパン舐め)やPönnuskuggi(フライパン影)はストゥーブルと同一のものと考えられています。
stufur


12月15日 Þvörusleikir (スヴォールスレイキル): とっても痩せっぽちのサンタ。料理が終わった誰もいない台所にダッシュで忍び込み、調理済みの鍋に入っている、中身をかき混ぜるための木ベラのようなものを盗み、舐めます。
thvorusleikir


12月16日 Pottaskefill/ Pottasleikir (ポッタスケーヴィッキ/ポッタスレイキル) : 空になった鍋に残っている中身をこそぎ取って食べたり、舐めたりする五番目のサンタ。古い文献ではSkefilやSkófnasleikとも呼ばれています。
前世紀に人々に信じられていた他の鍋関連サンタにSyrjusleikiが居ますが、彼は沸騰している鍋の中身の沈殿物を食べるなど、ポッタスケーヴィッキ/ポーランドのとは違う人サンタと考えられています。
pottaskefilli


12月17日 askasleikir (アスカスレイキル): 前世紀の物資が本当に乏しかった時代のアイスランド人は、個々の一日分の食事/食料をaskur(アスクル)と呼ばれる蓋付きの木の入れ物に入れて、保存していました。一度に食べる量や、食べる回数は個々の判断で、askurはよくベッドの下で保管されていました。器の持ち主が中身を完食し、中に残ったものを犬や猫に舐めさせるために置いていると、真っ先にaskasleikirがやって来て、きれいに全部舐めてしまうと考えられています。
askasleikir


12月18日 Hurðaskellir (フルザスケットリル): 眠りに落ちた人々を邪魔するために、ドアを騒々しく閉めるのが好きな7番目のサンタ。スカートめくりの汚名を着せられることが多いのですが、どの文献にもそのような明記はありません。文献の中にあるフルザスケットリルを説明する言葉の中に、昔、アイスランド人の女性が頭に巻いて使っていたもの(恐らくスカーフのようなものと考えられる)名前が現代のアイスランド語で『スカート』を表す単語と類似しており、そこから勘違いでスカートめくりの汚名を着せられたと考えられます。
hurdaskellir


2月19日 skyrgámur (スキールガウムル): 大きくて力が強く、アイスランドの乳製品伝統食skyr(スキール)が大好きな八番目のサンタ。現代でこそ、大体どんなに小さなお店でも、食料品を扱っているところならスキールを販売していますが、古くは各家庭で自家製のskyrを作るのが普通でした。そのスキールの製造&熟成(?)&保存樽が空っぽになるまで食べ尽くしてしまうのが彼です。ちなみにskyrとは、低脂肪高プロテインの、とっても濃厚なヨーグルト、または硬さだけで言うとクリームチーズのような重さです。かなりヘビーな食べものです。
今の13人以外にもアイスランドにはサンタが多く存在しており、古い文献には、このスキールガウムル以外にも、バターやクリームなど、他にも乳製品に関した名前がついているサンタが登場しています。
skyrgamur


12月20日 Bjúgnakrækir (ビューグナクライキル): アイスランド伝統食の(基本は羊の)燻製ソーセージを奪う9番目のサンタ。とてもすばしこく、台所に吊り下げられているビューグまで登り、取ったらすぐに座りこんで食べてしまいます。
bjugnakraekir


12月21日 Gluggagægir (グルッガギャイイル): 覗き魔の十番目のサンタ。窓からこっそりと人の家を覗き見るのが好き。いやらしいことを考えて(期待して?)覗くわけではありませんが、後々何か盗んでやろうと悪巧みはしています。お目当てのものが見つかれば、後々盗みに戻ってきます。
gluggagaegir


12月22日 Gáttaþefur (ガゥッタセーヴル): 巨大な鼻を持った11番目のサンタ。アイスランドのクリスマスの伝統食laufabrauð(ルイバブルイズ)の匂いを山の上から嗅ぎ付けて町に下りてきます。嗅ぎつけてやってきた家の戸口で顔をにゅっと出して、食べ物の匂いを堪能します。食べ物の臭いフェチと言って良いでしょう。
gattathefur


12月23日 Ketkrókur (ケートクロゥクル): 12番目のサンタ。煙突の上から鉤のついた棒を突っ込み、台所にかけてあるhangikjötlæri(吊り下げモモ肉)と呼ばれるものを盗みます。Hangikjötとは、アイスランド人にとってソウルフード的な食べ物で、羊のモモ肉をbirkiと呼ばれる白樺の一種で燻製にしたもの。クリスマス(12月25日)、もしくは日常でもflattakaka(フラッタカーカ)と呼ばれるパンと一緒に食べられます。
古い文献にあるReykjarsvelgも似たようなサンタですが、彼はHangikjötを燻製する際に出てくる煙のにおいを煙突の上からいーーーっぱいに吸い込んで楽しむだけで、Ketkrókurとは違うサンタと見なされています。
ketkrokur


12月24日 Kertasníkir (ケルタスニーキル): 13番目、最後に町にやって来ます。かつてのアイスランドで一般的であった獣脂(主に羊)の蝋燭が大好きなサンタ。食べるのも好きですが、その蝋燭に灯った灯りを見るのも大好きで、蝋燭を食べるべきか、あかりを楽しむべきかをしばしば悩んでいます。古い文献では、別名のKertasleikirと記されることもありました。
アイスランドの子供たちはよくこの最後のサンタにだけ(ろうそくを)プレゼントします。その理由は、一番悪さをしない/害が無い/怖くないもしくは一番大きなプレゼントをくれるのが彼だから、だそうです。朝にもプレゼントをもらった子供たちは、この日の18時、(アイスランドでクリスマスが始まった後に)もっといいプレゼントをもらいます。
kertasnikir


Grýla (グリーラ)、Leppalúði (レッパルーズィ)、Jólakötturinn (ヨーラコットゥリン) : GrýlaとLeppalúðiは、この13人のサンタクロースの両親として知られていますが、Grýlaについて記されている文献の方が相当に古いものが多く、元々は母親の方が先に民話などに登場していて、その後たくさんいたサンタの中から13人が厳選され、現在のように家族として扱われるようになったと考えられます。この16人の家族の中ではGrýlaが最も有名人でしょう。彼女は妖怪、女トロール、山姥と、日本語ではなんとも厳密には言い表せない、様々な “クリーチャー“ の素質を併せ持っています。Grýlaは、悪い子供を連れ去って、食べてしまうと考えられている為、子供たちにとっては恐怖の対象です。このGrýlaのちょっと不思議な(日本の山姥とは違う)ところは、言うことを聞かない悪い子供だけでなく、クリスマスに新しい洋服をもらえなかった子供も飼い猫のJólakötturinnに攫わせて、食べてしまうと言う点です。(服でなくても、衣料品、例えば靴下などでもいいそうです。まっさらな服でなくても、古いセーターの毛糸を解いて新しく編み直したものなどでもいいそうですが、編み直していない、いわゆるお古のものなどは新しい服とはみなされず、Jólakötturinnの誘拐ターゲットの対象に入ってしまいます。いまだにこの“ルール“がお店などに悪用されていて(笑)、クリスマスプレゼント用洋服商戦に『あなたの子供をヨーラコットゥリンに攫わせないで!』などと書いた広告を打っているお店もあります。)
Grýlaに関する記述や文献は多く見つかっていますが、対して伴侶のLeppalúðiは『臆病で怠け者』と言うくらいしか記述が無く、あまり存在感がありません。(確か大学の先生が、馬鹿だとも言っていたような記憶があります。ひどい言われようです…。)Leppalúðiは、Grýlaに比べて小さく、弱々しくて、大抵家に籠っています。
Jólakötturinnは、直訳するとクリスマスの猫ですが、性質は前記のように、子供を攫って食べる、もしくは飼い主のGrýlaに届ける、とっても怖い猫。体も相当大きいとされています。もう逃れようも無く、妖怪猫です。
悪い子だった、連れ去られた子供たちはご馳走のJólamaturとして食べられるそうです。
gryla-leppaludi-jolakotturinn


こんな恐ろしいアイスランドの13人のサンタ。
今は昔ほども恐れられてはいないのでしょうが、それでも「いい子にしてないと、グリーラとヨーラコットゥルが攫いにくるわよ!」なんて台詞は、まだ聞こえてきます。
サンタの名前の発音は、ぐんさまの協力を得て、私が「一番近い…と思う。」と言うレベルで何とかカタカナに書き起こしたものです。
Þとsが同じ『ス』になっていたりしますが、参考程度になれば、幸いです。

アイスランドの妖怪サンタ。
皆さんは会ってみたいですか?

アイスランド語で、サンタ一人ひとりの詳しい解説が載っているページはこちら。(写真もこちらから拝借しました。)

gleðileg jólamjólk.is
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テーマ:アイスランド
ジャンル:海外情報