<< | 2016/04 | >>
sun mán þrí mið fim fös lau
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
プロフィール

kyrmami

Author:kyrmami
kyrmamiこと、ながいまみです。
2009年念願のアイスランド生活をスタート!
国立大学でのアイスランド語学習3年経て、遂に就職。
ようやく永住権取得で、これからもアイスランドに貢献できるよう、日々精進してまいります。

直接のご連絡は上の"切手"からメールでお願いします。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

リンク

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

     

   永住権の申請とその他諸々

2016.04.16 15:37|日記, diary
まず、いつものスタートを始める前に、どうか一つだけ言及させてください…。
大半の方には申し上げる必要のないことなので本当に多くの方にはご不快な思いをさせてしまい申し訳ないのですが、ある一握りの方にどうしても申し上げずにはおれません…

わたくしは
『聞けば自動で返事や情報が出てくるディスペンサー』
ではありませんし
『無料であなたの旅をオーガナイズするエージェント』
でもありません!!!!!

質問されたことに関しては、調べたり何なりして時間を割いてお返事を申し上げていますし
旅行や滞在に関することの情報を提供するだけでなく、『もっと安いところはないのか』などと聞かれても、それは普通旅行会社やそういうサービスのところにお金を払ったりして得られる情報やサービスです。
私にそれを求められるのであれば、仕事としてしかお受けできません。

確かに私が好きで答えていることですが、せめて『返事ありがとう。』の一言でもいいから返事を下さい。
質問して返事をもらって分かりましたとかありがとうとか何のレスポンスもないというのは、私の考える『マナー』では、ずいぶんと失礼なことだと思います。普通日常生活の中で誰かにものを尋ねた時も、同じように何の返事もせず、ただその場を立ち去るのですか?
あなたが質問した先に居て、返事をしているのは機械ではなく人間です。実際に姿を見せて面と向かって話をしているわけではありませんが、人と人との間で行われているのは、たとえインターネット上でも同じ行為です。

最近少々そのような件が重なり、私事ながら多忙の中返事を差し上げているにもかかわらず何のレスポンスもないというのに不快感を抑えられませんでした。
今後こういうことが続くようであれば、原則質問にはお答えできませんという対応にしようかと考えてしまいます…。


エントリーの最初に文句から始まってしまい、皆様、申し訳がありません…。
牛です。

気分を害する話はもう↑で終わりです。

さて、早いもので4月も半ば。
12か月のうち3分の1が過ぎたのかと思うと恐ろしいことこの上ありません。

先日から、九州(主に熊本県)で大きな地震が連続して発生していると耳にしています。
このブログを読んでくださっている方にも、被災されてしまった方はいらっしゃるのでしょうか…。
このブログでも何度か申し上げているような気がしますが、嬉しい&ありがたいことに親日家の多いアイスランド。
今回の地震についてもアイスランド語で報道があり、『大丈夫かな…。』と心配したり、気遣いをしてくれている声が聞こえています。
遠く離れており、なかなか出来ることはありませんが、わたくしも皆様が一日でも早く心穏やかに過ごせる日が来るのを願っております。

アイスランドと日本は良く似ていると言いますが、私が物心ついてから日本で発生したような『大地震』と呼ばれるような規模の地震は、アイスランドではなかなか発生しません。
こちらはプレートが生まれるところ、日本はプレートが沈むところということで、違いがあるのかもしれません。
アイスランドではどちらかというと、火山の活動による被害が定期的に発生しています。日本史を勉強する上で避けては通れない『天明の大飢饉』のようにほぼ地球の裏側にまで影響が出るような火山の大噴火が起きているのがこの国です。
私は日本では近畿地方に住んでいたので地震には免疫がありましたが(でも何度経験しても怖いし、嫌いです…。)、2009年以降アイスランドに住むようになって二度噴火を体験したときには、『どこにいても人間は自然の脅威に対抗できないし、避けることもできないのだな』と感じました。
アイスランド人も、日本ほどではないほども地震の被害を受け、それ以外にも常に太刀打ちのしようがないほどの自然の脅威にさらされて生きてきた人たちなので、その不安や怖さに打ち勝って、日本の皆様にもまた穏やかな生活が戻ることを心から祈っていくれているのかも、と思います。


自分の話ばかりで恐縮ですが、かつて
『将来は外国で生きていきたい』
と思うようになったとき、私の心の中には3つの希望がありました。

1. 夜空の星が美しい国に住みたい。
2. 海が近くにあるところに住みたい。
3. 地震がないところに住みたい。

結局アイスランドに恋をしてしまったので希望3は実現しませんでしたが(それでも日本の生まれ故郷に比べるとここでは地震はほぼ無いに近いので、私にとっては8割くらいは実現していると言ってもいいかもしれません。)、世界中の建物を見てまず頭をよぎるのが
『こういう建てかたで地震に耐えられるのか』
とか
『こんなに高い建物を建てて、地震の時にどうするつもりなんだ』
ということばかりなのは、やはり生きてきた環境のせいなんだろうな、とよく思います。

何はともあれ、移住を夢見た遠い昔から随分日は経ちましたが(もうあれから何年経ったかは現実を突きつけられて苦しくなるので数えないことにします。笑)
先日ようやく、永住権を申請することが出来ました。

他の国や日本がどうなっているのか分からないのですが、アイスランドに限って言うと、アイスランドに外国人が移住するためには、いくつか方法があります。

まず、EEAエリア内出身でその国籍を持っている人は、滞在許可証や労働許可の申請無く移住することが出来ます。

次に、EEAエリア外出身の人は、滞在許可証の申請をしない場合、90日以内に限り、一時的に居住することが出来ます。ちなみにこの期間、就業し収入を得ることは禁止されています。

その次に、EEAエリア外出身でも滞在許可証や労働許可証を申請してアイスランド国内に90日以上の滞在をする人です。この内、『交換留学生用の滞在許可証』を申請した人は、1年以上の滞在は認められていません。(すなわち2度目の更新は出来ません。)
交換留学生以外の滞在許可証で更新に制限が設けられているのは『特別職でない就業許可付き滞在許可証』です。ただしこちらは例外があり、移民局に認められた場合には2回以上の更新が許可される可能性もあるようです。(実際に例外的に許可をもらっている人は身の周りに居ませんが…)

複数回の更新が認められていても、永住権の申請資格を得られない学生用滞在許可もあります。

私は2009年から長期出国することなく連続して滞在許可を申請し続けていましたが、09年から12年までは学生用の滞在許可であったため、『この国に居ることだけは認めてもらっている』という状態でした。
その後専門職に就けたため、12年から『専門職就業滞在許可証』の申請が出来るようになりました。
ちなみにこの専門職就業用の滞在許可証を申請するには、『その仕事が専門職である』ことに加え、アイスランド移民局が制定している『ひと月当たりの最低限の収入金額以上』の賃金を得ている、という証明が必要です。
この専門職就業滞在許可を4年間、途切れることなく更新し続けることが出来れば、『永住権の申請』が出来ます。

ちなみにこの『永住権』と、『国籍取得』は違うものです。

大まかな違いを言えば
永住権は、『外国籍を持ちながらアイスランドに住み続けることを許可する』資格であり、国会議員の選定や大統領選挙など、国政選挙の参政・被参政権は認められません。ただし、地方選挙への投票権は認められ(被参政権については調べていないため不明。)アイスランド国民が負う義務や得られる医療補助などのサービスの大半はほぼ同じように受けることが出来ます。

国籍取得は、まったくもって文字通りで、『アイスランド国民になる』資格です。日本国籍を保持している人の場合、現時点では20歳以上であれば2つの国籍を持つことが許可されていないはずです。(ただし20歳以上でも二つの国籍を持っている人は実際に居て、それが問題になったりすることがあるようです。)

すなわち私がもしアイスランド国籍の取得を希望した場合、公に日本とアイスランド両方の国籍を保持することは出来ず、それは日本国籍を放棄することになります。

この、国籍。
たかが紙一枚の国籍、されど国籍です。
改めて考えてみると自分のアイデンティティの形成にも大きく影響しているのだと気付きました。

周りには元あった国籍を放棄して『アイスランド人になった人』が何人かいます。
ただしそのうち誰もものすごく親しいわけではないので、込み入ったところまで話が聞けていません。

実は私、アイスランドに居住している期間が今年8月で丸7年となるので国籍取得をするための最低限の必要条件は満たすことになります。
しかし…今のところ国籍を変更する気持ちはありません。

何故かと言われると、『例え書類一枚の話であっても、日本人をやめる気持ちはないから』でしょうか。

アイスランドにほぼ7年住み、学生から就業に至り、生活の基盤がこの国に移ってから、自分がどんどん『普通の日本人でなくなってきている』ことを強く感じます。
元々変で『普通の日本人』とは到底言えないような人間ですが、自分の考え方が『いま日本で生活するのならば受け入れなければならない習慣や考え』を受け入れられないようになってきているな、と感じるのです。

自分がどんどん『日本人でないニホンジン』になってきているのを感じるのですが、かといって『アイスランド人』になれる気はしないし『アイスランド人』としては生きていけない気がします。
自分の核にはやはり『日本人的な意識や考え方』があって、それと『郷に入らば郷に従え』の意識で自分の中で折り合いをつけて生活しているので、結局私がなれるのは『アイスランドジン』止まりだろうと思います。
そしてそれは、社会的にも、です。

ぐんさまのように『アイスランドで生まれ育っていれば見た目に関係なくその人はアイスランド人だ』とか『国籍がアイスランドなのであればその人はアイスランド人だ』と他意無く受け取ってくれる人もいるようですが、アイスランド全体を見た時、私個人の意見としては、そのような人はほんの一握りであると思います。
そして上記のように言っているぐんさまでさえ、私が実際いつか日本国籍を放棄してアイスランドの国籍を取得するような日が来たとしたら、彼は私を『アイスランドジン』ではなく『アイスランド人』として見てくれるかと考えると、
正直なところ、分からない、というより難しいと思います。

結局のところどっちにもなれないのであれば、私は中途半端な人間として
『アイスランドで生きている日本人』でいようと、今のところ思っています。

将来日本の法律が変わって二つ以上の国籍の保持が認められるようになったら、アイスランドの国籍取得を目指すと思います。
ヨーロッパ圏内で生活するのにアイスランドの国籍を持っているというのはかなり大きな利点になるので。
ただし、そうでなければよほど、私が『もう日本人では居たくない』と思うような何らかの出来事が起きない限り今のままで一生を終えると思います。

自分の母語を外国人に第二言語として教えていくうえで、日本語教育が発展した理由なども含め、
『何人(なにじん)なのか』
『アイデンティティとは何なのだ』
と考えることが少なからずありました。

今、私自身が生まれ育った国とは別のところで、基本的には自分の母語でない言葉を中心に生活をして、その国で『国民としての義務を果たしている』という立場に立つようになって、
『私は日本人ではないのか?どうすべきなのか?』
と考えることがあります。
そしてやはり
『私は自分という人間として、この国で生きていきたい』
という思いがあります。

その思いを守り、自分の存在をこの国で確立するためにも、今回永住権を申請できたことは、自分の人生においてもとても大きな出来事となりました。
今回このまま無事に永住権の申請が受理され、得られることが出来れば、これまで『いつ強制帰国させられるような悲惨な事態に陥るか』と怯えていた気持ちにもかなり距離を置くことが出来るようになるので、精神衛生面でも大きな違いを生みそうです。

永住権が得られると就業に制限がなくなるので、万一仕事を失っても自分がどんな仕事でも必死でやりさえすればこの国に居続けられるようになります。
それは、私にとって大きなことです。

まあ、このまま無事に定年退職するような年齢になるまで今の仕事を続けていけるように修士課程に入ったり、今年の夏研修に参加するのですが…。

ちなみにこういう
『最悪の事態にも対応できるように』とか、『将来を見据えて今こういう行動をしておく』というのも
私だけというよりは、もっと『日本人の考え方や性質』として身についていることのような気がします。
アイスランド人にこの考え方は全くと言っていいほど通用しませんので…。

今年6月から晴れて身も心も
『アイスランドに定住する日本人』
になれることを祈りつつ、まずは目の前の仕事を片付けようと思います。

あああ、来週からもっと怒涛じゃないか…
頑張ります。

どうか、皆様が笑顔で過ごせる週末になりますように。



スポンサーサイト



テーマ:アイスランド
ジャンル:海外情報

   パナマ文書(パナマペーパー)とアイスランドの闇

2016.04.06 15:10|メディア, magazine/TV etc.
基本的に政治的発言を避けてはいますが、今回はさすがにこれについて話さないわけにはいかないと思うので、エントリーを書きます。

アイスランドはまたも、不名誉な話題で世界の注目を集めることとなりました。

SNSではすでにぶつぶつと呟いているのですが、
私の記憶が正しければ4月3日(日曜)に放送された国営放送のKastljósによると、
3月11日にスウェーデンの国営放送がシグムンドゥル・ダーヴィズ首相にインタビューを行いました。
最初直接的な質問はありませんでしたが、実際にスウェーデンの国営放送のインタビュアー、そしてアイスランド国内で調査を行っていたジャーナリストがシグムンドゥル首相に問い詰めたかったことは『あなたは高額な税金の支払いを逃れるために、タックス・ヘイヴン(租税回避地)に(ある意味)架空の会社を持っていますね』ということ。
そこでシグムンドゥル首相は嘘をつき、言い訳をし、怒ってインタビューを中断し部屋を出ていきました。

その数日後、3月15日、タックス・ヘイヴンに設立したWintrisという会社について、シグムンドゥル首相の奥さん、アンナ・シーグルルイグ氏がFacebookに長いコメントを載せました。コメントは読んでいませんが、要は言い訳と、やましいことはしていない、というような内容なのだと思います。

しかし残念ながら実体のない会社をタックス・ヘイヴンに作っている時点で何らかの思惑があることは当たり前、挙句の果てにはアイスランド国内での法律改正の前にシグムンドゥル首相(当時はまだ首相ではなかった)がそれまで半分持っていた会社の所有権をすべて奥さんに売り渡す(しかも1アメリカドルという破格で!)という“法律対策”と取れる行為を行っていたことが明るみに出、だめ押しで4月3日、同日同時刻にドイツ、スウェーデン、デンマークとアイスランドでパナマ文書に関する特別番組が放送されました。

アイスランド国内では3月16日から継続的に新聞等でシグムンドゥル首相と奥さんのアンナ氏、そして経済大臣のビャルニ氏、更には内務大臣のオーロフ氏が何やら租税回避地を使って良からぬことをしている、という報道が出始め市民の怒りがふつふつと湧いているところに大々的な番組放送で、国民の怒りは大爆発しました。

ちなみにアイスランドで長年政権を握っている政党、特にSjálfstæðisflokkurinnは、超大金持ちの人が多く、大金持ちの人々を優遇する政策をとる、そのような方針で政治を行うことが前々から知られています。
現首相のシグムンドゥル氏が所属している党はFramsóknarflokkurinnといい、『農民たちのための政党』とうたってはいますが、右派でこちらもお金持ちの人々を愛する政策をとることで知られています。
それに加え、シグムンドゥル氏は若い大金持ちとしてずーーーーっと前から有名、彼の奥さんも超リッチ家系に生まれ彼女自身も大金持ちとして知られていました。2008年の経済危機にも関係しているほどのお金持ちです。
そしてアイスランド人はそれを知っているにもかかわらず、なぜかシグムンドゥル氏を首相に据えました。

私にとって、彼がそのようなことを行っていたという事実に関しては、まったく驚きはありませんでした。
勿論していて欲しいとは思いませんが、『していることは十分に予想できただろう』と思います。
お金持ちほど"自分にとっての不要な支出"を抑えるのが上手ですから。

なので私にとっては、経済危機の後でなおこういう人たちに政治を任せたいと思うアイスランド人の意向が分からない、というのが本音でした。

まあそれはともかく。
そんなこんなでアイスランド一般人の怒りは大爆発しました。
4月4日のデモ抗議には、2万2千人もの人が集まったと言われています。もしその数字が正しければ、全人口の約7%が集まったことになります。

私はアイスランドの国籍を持っていないので国政選挙の参政権がありません。
そのため直接国の政治に物申すことは出来ませんが、2009年からこの国に住み、2012年に仕事を始めてからは毎月きっちり40%近い税金を絶えず納めてきた一市民として、『どうして一国の首相がまともに市民の義務を果たそうとしないのか』という怒りを見せるためと、私が一生生きていきたいと思うこの国の人々はこのことに関してどう思っているのだろうかという興味から、その場所に行ってきました。

今まで何回かアイスランドのデモを見てきましたが、たしかに今までのものに比べてもかなり大規模だった(人が集まっていた)ように思います。

私はしばしばこのブログで『アイスランドは夢の国ではない』ということを言っていますが
結構なフラストレーションを抱えるもののもう一つに
『アイスランドは市民の力、市民の革命によって2008年の経済危機を脱した』
というものがあります。

私から言わせれば、それは事実ではありません

確かに市民はデモ抗議をしました。
何人かの人も裁判にかけられたり、有罪だとされました。

しかし根本的な原因は何も解決することなく、本当に経済危機の原因を作った人たちは守り切った自分の莫大な財産を使って外国へ逃げたり、罰せられるのを避けているのです。

アイスランドは現在、再びバブル状態です。
その理由は、たしかに以前のような『実際にはないお金』ではありません。
しかし、現在のこの物価の上昇率にふさわしい水準の給料を得ている市民がこの国の大半とはとても思えません。

意見や見方はいろいろあると思います。
ですのでこれは私の完全なる独断と偏見としてお聞きいただきたいのですが

2008年の経済危機から現在の観光大国(ただし私は、今後アイスランド政府や会社、国民が何らかの対策を取らない限り、これもまた一時的なもので、バブルになると考えています。)への変移は、市民の力による革命の結果などでは決してないと思っています。
確かに2008年までのそれと比べて、今のアイスランドは実態のあるお金で潤ってきたと思います。しかしそれは、本当に限られたごく一部の人、会社、そして業界だけでしかありません。
それに比例して物価や家賃がとどまることを知らずに上昇し続けていますが、それに追いつくほど給料が増えている人など、ほとんどいないと思うのです。
自分自身もそうですし、あまり広くない交友関係しかない私の周りにでも、生活は楽ではないという人や観光客に貸し出したいからと家からの退去を求められたり、もしくは家賃が高すぎて払えないので家を出ていかざるを得ない、などと大変な思いをしている人がいます。
そもそも2010年ごろからアイスランドが観光大国になり始めた理由は、2008年の経済危機を発端にアイスランド・クローナの価値がそれまでに比べて格段に下がったせい/おかげで外国から『勝手に』観光客が来てくれるようになっただけで、別にアイスランド政府が努力したわけでもなければ、市民が努力したわけでもありません。
それを証明するように、近年爆発的に増えた観光客を受け入れる環境さえ整っておらず、観光地のトイレやホテルの乱立(これも金持ちが目先の利だけにとらわれて馬鹿みたいにホテルを建て始め、何の対策も取らない政府がいます。)、さらには観光地の自然破壊が進んでいるのに保護するための対策も取っていない、といった問題が発生しているのだと私は思います。

2008年の経済危機から回復したのはごく一部だけで、それも『勝手に』回復してきただけで、
実際の『国民全員、国全体が回復した』などとは到底言えない状況です。

市民革命によってアイスランドが復活した
と言っている人たちは、いったいアイスランドの何を見てそう結論付けているのか、是非とも教えて欲しいものです。
それともその人たちは、今の観光業“バブル”で恩恵を受けている人なのでしょうか。


ちなみに4月3日の特別番組放送以前にも、その後にも『首相は辞めない』と言い続けていたシグムンドゥル首相でしたが、4月5日午後、ついに『シグムンドゥル首相は辞職する』という報道が国内を飛び交いました。
国民の怒りが少しは収まるかな、と思っていたわずか数時間後
何故か内閣府が外国にだけ向けて
『シグムンドゥル首相は首相を辞職し(てい)ない』
との声明を発表しました。
それにより、市民の怒りは再び大爆発。
メディアは首相や内閣府、政党や議会に『どういうことなのか』と詰め寄りますが、誰一人として説明しません。

メディアも、市民ももう訳が分からず、憶測が憶測を呼び、怒りとフラストレーションが国中を覆っています。

『シグムンドゥル首相はいずれ辞めるが、新しい首相がまだ任命されていないからそれまでは続けるということ?』
『国内向けには辞任したと見せかけて、結局は辞めないということ?』
『辞めてまたほとぼりが冷めたらまた戻ってくるつもり?』
など、色々と推測がされていますが、何はともあれ現時点で新しい首相が現れていないという事実は、いまだシグムンドゥル・ダーヴィズ氏がアイスランドの首相であることを意味しています。
そしてシグムンドゥル首相はいずれ辞める気があるのか無いのか、辞めるとすれば復職を虎視眈々と狙うつもりなのかどうなのか…というよりも
そもそも首相本人も連立政権の政府も一連の事件が明るみに出たころから変わらず言っていたように、この状況を変える気も、政府が変わる気もないのでは、と私は考えます。

ただしアイスランドの一般の人々がそれを許すのか、それともそれを許さず変わることを求めて行動を続けていくのか…。
4月4日から連日続いているデモは、3日目であいにくの雨の本日でも、思ったよりも多い人出でした。

上にも書いたように、私個人的な意見としては、2008年の経済危機から、アイスランドは市民革命の力などによって回復はしていません。

しかし。

今回のパナマ文書発端の一連の件に対して市民が怒り、政府や抜け道を知る超富裕層に対して変化を求めているのは間違いありません。
そしてもしこれで首相を含めた3人が辞職し、租税回避を規制する法律などができるような流れに繋がっていくとしたら、それは今度こそ本当に市民の革命で、力で、国が変わるのだと思います。

私は今後もアイスランドの国籍を取得する予定はないので、状況が変わっていずれ国政選挙に参加できるようになるまで自分の声を直接政府に訴えられる機会はありませんが、
この国で居住権を持ち、税金を納め、市民の義務を果たしている移民として、そしてこれからも自分が住み続けるつもりの国の行く末をしっかり見届けたいなと思います。

個人的には今回の事件を発端に、ネガティブなことからのスタートではありますが、アイスランドが本当に『良い国』に変わってくれることを期待しています。
ただどうなるかはまだまだ分からないな、というのが実情です。

この国はどうなっていくのだろうか。
デモを見たり、ニュースを見たりしていると、この国の大きな“流れ”の中に自分が居ることを、今本当にひしと感じます。
権利も権力もお金もないので、本当にただ見ていることしかできませんが、それでも一市民として、アイスランドを愛する人間として、この国の良い方向への変化を願わずにはいられません。

連日のデモの様子とニュース記事を下に羅列しておきます。
ご興味がある方は是非お読みになってみてください。

デモ一日目
4apr-motmaeli-1.jpg 4apr-motmaeli-2.jpg 4apr-motmaeli-3.jpg

デモ二日目
5apr-motmaeli-1.jpg 5apr-motmaeli-2.jpg

デモ三日目
6apr-motmaeli-1.jpg 6apr-motmaeli-2.jpg 6apr-motmaeli-3.jpg

ICIJ パナマ文書特別ページ アイスランド
国営放送 パナマ文書関連特別報道番組 紹介ページ


4月3日、アイスランドで特別報道があった日、日本のグーグルサイトでパナマ文書のことについてどれくらい検索結果が表示されるだろうとチェックしてみましたが、その当時はなに一つ日本語ページの結果を見付けることが出来ませんでした。
今は少しずつ知られてきているのかな、という印象を受けましたが、現在のアイスランドはもちろん、外国での報道の規模と日本語での報道の規模を比べると、日本ではほとんど注目されていないに等しいのかも、という印象を受けました。

アイスランドがこれから変わるかどうかは分かりませんが、少なくともこういった黒い部分が明るみに出るのはとても大切なことだと思います。
日本もこの世界の波に乗り遅れることなく、先進国なら先進国らしく報道がきちんとなされ、メディアにも国民にも関心を払って欲しいなと思う今日この頃です。

テーマ:アイスランド
ジャンル:海外情報

   アイスランドの『モンスター』たち part2

2016.04.02 14:30|アイスランド豆知識, trivia
朝、目が覚めた時には素晴らしく晴れ渡っていて気持ちよさそうだからといって
それが一日中続くとは限らない。
ここがアイスランドということを忘れてはならない。

とひしと感じました。

牛です。

年度末、学年末は恐ろしいです。

手を抜けばいいのでしょうが、どうしてもそれが出来ないワタクシ…
毎日恐ろしいほどの仕事をやっているはずなのに、やればやるほど気になるところが出て来て全然終わりません…。

オフィスで仕事、家に帰ってきても仕事…
強迫観念に襲われて仕事をしている時点でちょっと危険なにおいがしている気がします。
出来れば来週は一日何もしないようにする日を作りたいです。


さて、寝る時間を削ってアイスランドのモンスター達をまとめ終えました。

…すべてが終わらないと休めないという性格が問題なんだと思います。(汗)


翻訳の勉強をしたことがないのでいったいどこまで意訳していいものなのかといつも考えるのですが、うーん、こういうのは人それぞれ好みや考え方も違うし、自分の中でルールを作ればそれでいいのかもしれません。
それでお金をもらっているわけでもないですしねえ。

ということでぶつぶつと独り言が続きましたが、残り6匹のご紹介に参ります。

12匹まとめたPDFファイルを下に置いておきます。前回の6匹の紹介を少々改変したり、印刷されたカレンダーにあった大きさの比較をした絵も付けました。個人でのご使用であれば、ご自由にお使いくださいませ。
アイスランドの民話に出てくる怪物たち PDFファイル

■ Skoffín (スコッフィーン)
landsbankinndagatal2016-skoffin.jpg
多くの文献によると、スコッフィーンはキツネと雌ネコにルーツがある(キツネとネコを祖先に持つ)。アイスランドに野生しており、これに見つめられる(/て目が合う)とばたりと倒れて死んでしまうほど危険(な生き物)である。


■ Bjarndýrakóngur (ビャルンディーラコングル)
landsbankinndagatal2016-bjarndyrakongur.jpg
ビャルンディーラコングルは頬(の毛)が赤く、額には暗闇で光る角が生えている。人間の言葉を解し、文献にある話の一つには、18世紀にグリムスエイ島で他のクマを率いて旅していたことが記されている。


■ Urðarköttur (ウルザルコットゥル)
landsbankinndagatal2016-urdarkottur.jpg
ウルザルコットゥルは通常のネコに比べて大きく、好戦的であり、加えて下顎が突出している(しゃくれている)。アイスランドの最も有名なウルザルコットゥルは間違いなくグリーラの(飼っている)ヨーラコットゥリン[クリスマスネコ]であろう。


■ Selamóðir (セーラモゥズィル)
landsbankinndagatal2016-selamodir.jpg
セーラモゥズィルは海や湖、陸地さえも渡れる。この生き物はいつも概してアザラシが群れを作るところに近付き、(群れを/その場の環境を)破壊しようとする。


■ Rauðkembingur (ルイズケンビングル)
landsbankinndagatal2016-raudkembingur.jpg
ルイズケンビングルの背中は立ち並んだ骨の板で覆われており、これを全速力で泳いでクジラの下に潜り込み、傷つけるために使う。人にとっても危険(な生き物)で、アイスランドの砂浜に居ることもある。


■ Skötumóðir (スコートゥモゥズィル)
landsbankinndagatal2016-skotumodir.jpg
スコートゥモゥズィルの前足は蝙蝠の翼のようで、(航海する)船の船べりを叩き付け海に沈める。長い間エイの守護者と考えられてきたが、(実際はむしろ逆で、)しばしばエイの群れを狩る(捕食してしまう)。



【 参考文献、資料、使用画像 】
アイスランド語原文と生き物の絵に関しては全て、LandsbankinnのHPから拝借しています。
アイスランド語原文、生き物の絵の著作権は全てLandsbankinnと、Landsbankinnが認めた所有者にあります。
日本語文はkyrmamiが全て独自に訳したものです。無断での改変・転載・使用は固くお断りします。

● 2016年 Landsbankinn 配布カレンダー
● Landsbankinn 2016年カレンダー解説 https://bankinn.landsbankinn.is/um-bankann/markadsmal/dagatal-landsbankans/



ビャルンディーラコングルの絵がエルヴィス・プレスリーに見える、とぐんさまに言うと『えっ…』と物凄く白い目で見られたことに納得がいきません。

スコートゥモゥズィルやルイズケンビングルなんかは、恐竜っぽい感じもして『良いねー、モンスターって感じだねえ!』と思うのですが、セーラモゥズィル!これはもう実際に見かけたら恐ろしいことこの上ないと思うんです。スコッフィーンも随分と酷い有様です。
ちょろちょろと毛が生えているところも恐ろしい。
この2匹はモンスターというか、もう完全に化け物だと思いました。
セーラモゥズィルの名前にもあるセールルとはアイスランド語でアザラシのことなのですが、アザラシの母とか言っちゃう割に立って歩けるみたいだし、大きさがセイウチ以上だし、何より毛が生えていない時点で
『いや、母じゃねーだろ』
と突っ込まざるを得ませんでした。
しかもアザラシを傷付けるのかその群れを破壊しようとしているのかこの言語の文章だけでは分かりませんでしたが、やっていることも完全に母の行為ではありません…
これがまさにモンスターの親…。(違う。)


妖精や妖怪、オバケやモンスターに化け物まで住んでいるアイスランド。
賑やかでいいですよねえ!(笑)

しかし前半の6匹に比べて後半の6匹は本当に、見た目も酷ければやることも酷いのが多くて、まさにモンスターな感じがしました。
こういう、生活には役に立たないアイスランドの知識が大好きです(笑)
また面白いものがあれば紹介したいと思います。
皆様にもご興味を持っていただければ幸いです^^

それでは、Góða helgi!!!


テーマ:アイスランド
ジャンル:海外情報