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kyrmami

Author:kyrmami
kyrmamiこと、ながいまみです。
2009年念願のアイスランド生活をスタート!
国立大学でのアイスランド語学習3年経て、遂に就職。
ようやく永住権取得で、これからもアイスランドに貢献できるよう、日々精進してまいります。

直接のご連絡は上の"切手"からメールでお願いします。

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   アイスランド式、お別れの仕方

2017.12.30 23:59|日常生活, daily life
年の瀬も年の瀬、日本では既に大晦日で、皆様のお忙しさも頂点に達しているか…
出来れば皆様、もう一段落して後は新年を迎えるだけと一息ついていただけていることを願っております。

クリスマスは風邪引きの皆様と共に過ごし、めでたく複数の菌を貰ってきました。(笑)
こんばんは、牛です。

アイスランドは大晦日や新年は一応お祝いしますが、なんと言ってもクリスマスが一大イベントなので、年末年始は気持ち的にもう少し余裕があります。

さて、年末最後がこの内容というのはちょっとどうかなあと思わなくもないのですが、これも文化の違いがあるなあと思うことが多い出来事だったので、エントリーにしておこうと思います。

年末に全力で風邪を引いてしまい、ソファでごろごろしているばかりなので明日中にクリスマスの過ごし方のエントリーも書ければ、とは思っているのですが…。うーむ、どうぞご期待はなさらずお待ちいただけたらと存じます。


今月中旬、親戚のおばあちゃまが病院で息をひきとりました。
1ヶ月半ほど前、突如ステージ4の癌であることが分かり、手術や治療を行っていたのですが、こんなにすぐに会えなくなってしまうとは思っていなかったので、とても悲しい出来事でした…。(ちなみに直接の死因は癌ではありませんでした。)

彼女はどうやらアイスランドの国教でもあるプロテスタントを信仰していたようで、葬儀もそのしきたりに則って行われたようです。

日本のことは詳しくは分からないのですが、今回私が『この国(のプロテスタントを信仰していた人)の葬儀はこうやるんだ』と驚いたことを幾つか書き残しておこうと思います。

まず、これは葬儀とは直接関係ないのですが、
残念ながら私たちは間に合わず、おばあちゃまが息をひきとる瞬間に一緒に居ることはできませんでした。亡くなって15分ほどで病院に到着したのですが、病室の不足が叫ばれている現在の大学病院でも、私たちが着いたときには、おばあちゃまは2-3名ほど用の個室を一人だけにあてがわれていました。
亡くなったのは夜7時頃でしたが、真夜中前までは親族や友人がお別れを言いに来られるように、部屋を空けてくださっていたようです。

次に、日本とは違うところは、葬儀がすぐにはないことです。
信仰していた宗教にもよるのだろうとは思うのですが、この国では基本的にお葬式しかしません。時期にもよりますが、普通、そのお葬式は死後一週間以上空いてから行われます。今回はクリスマスの少し前だったので、それを避け (やってはいけないということもないのでしょうが、多忙な時期なので喪主(?)側にも、来てもらうにしても参列してもらうのも難しいということで避けていると思われます。) 、亡くなって二週間後の葬儀となりました。

こちらで使われる棺は開閉できるものではなく、一度閉じてしまうと、もうそれきりです。
これも場合によるそうで、前日などに行われることもあるそうですが、今回納棺式というか、棺を閉じてしまうお別れ式は、葬儀の1時間前に教会の中で行われました。 (これも、教会の中ではないこともあるそうです。)
棺を閉じるお別れ会は、近しい家族や親戚、もしくは友達などだけでこじんまりと行われます。
アイスランドではまだ土葬が多く、棺の中にお花を入れたりすることもありません。(葬儀で献花も行いません。)
棺が空いているまま牧師さんによって式が進行され、お別れを言いたい人はその番になったら、故人のもとに行き、布をとってキスをするなり、十字をきる(と言うのでしょうか)なり、好きなようにお別れを言います。
その後、事前に決められた家族によって蓋が閉められ、葬儀を待ちます。

アイスランドで一般的なプロテスタントの人の葬儀では、
- 牧師さんによって葬儀が進められ
- ‎牧師さんによって故人の生い立ちや人柄が語られ
- ‎音楽が葬儀においてわりと重要であり
- ‎葬儀中およびその後故人を見ることはできず
- ‎棺は複数の親族によって運ばれる
ようです。

牧師さんは、生前故人と関わりがあった人が葬儀を取り仕切る場合もあるそうですが、面識がない人のことも珍しくはないそうで、そういった立場の人が故人の生い立ちや人となりを話すというのは不思議だなあと思ったことのひとつでした。
この『故人のお話』のために家族と牧師さんは葬儀の前にお話をするそうで、そうやって家族や親族から聞いたエピソードなどを元に、牧師さんがそれぞれお話を考えてくれるそうです。
今回のおばあちゃまの場合、特に生前交流があった人ではなかったそうですが、アイスランドにおいては少し有名な牧師さんが葬儀を担当してくれました。おばあちゃまがユーモア溢れる素敵な性格だったこともありますが、お話はそんなおばあちゃまの人生や性格が分かる、素敵なお話で、お別れという悲しい場ではあるけれども、当時の彼女の姿が目に浮かぶようで笑みがこぼれるようなお話でした。
若くして事故で亡くなったりした場合はどうしても暗く辛い時間となってしまうと思いますが、それなりに年齢を重ねて、寿命とまでは言わずとも『お別れの日はやって来てしまうのだ』と思えるような状況の場合、特にこの牧師さんの『故人のお話』が、葬儀の雰囲気や思い出に大きく影響するのではと思いました。

今までほとんどキリスト教の葬儀に参列した記憶がないので、これは想像に近いのですが、多くの場合、外国のキリスト教の葬儀では宗教に関する歌がよく歌われたり演奏されたりするのではないかと思います。

アイスランドでももちろんそういう葬儀はあるのだと思いますし、もしかするとそちらの方が一般的なのかもしれませんが、私の知る限りでは、アイスランドではプロテスタントの人でも、聖歌というのか讃美歌というのか、とにかくキリスト教に関わる音楽だけが演奏されるというのはあまり無いように思います。(自分やぐんさまに関わりのある人が、色々な音楽が良い、という考えの人が多かったからかもしれません。)

有名なクラシック音楽から始まり、アイスランドで人気の歌手が自分の歌を歌ってくれたり、はたまた別の人が故人が好きだった歌を歌ったり演奏してくれたり、もちろん聖歌隊やコーラス隊の人が歌ってくれるということもあります。
歌の上手なセミプロの友達が、ギターを持って歌いに行ったりもしています。

おばあちゃまの葬儀では、4-5曲ほど演奏されていたように思います。

献花がなければ葬儀中に一度も故人を見ることがないというのも日本の仏教の葬儀に慣れている私にとっては不思議なことでした。

ちなみにアイスランドでは、葬儀の参列者には故人の写真が幾つか入った『葬儀のパンフレット』が配られます。パンフレットと言っても、A4くらいの二つ折りかA3くらいの三つ折り一枚で、基本的には故人の名前と写真、生まれた日と亡くなった日、葬儀の式次第と、葬儀を執り行う牧師さんの名前と音楽の演奏者や歌手の人の名前が書かれています。
故人の写真はこのパンフレットのみで、葬儀には日本の仏教の葬儀にあるような写真は飾られていません。

お花は棺の上に大きな花束(普通の花束とは形状が違う)が置いてあるのと、棺から少し離れた壇上に置かれた故人の名前が印刷された大きなリボンつきの花輪があるのみです。
これはもしかすると、花の数が少ない上にものすごく高いこの国だから、なのかもしれません。

出棺は霊柩車を運転してくれる方が先導してくれ、家族や親族によって行われます。
近しい家族の若い男の人たちが中心となりますが、女性が一人二人入ることもあります。

棺に続いて参列者も席を離れ、入り口に一度置かれた棺に最後にお別れを言い、葬儀は終わります。

その後、教会に併設されている教会の会場かそのすぐそばのレストランなどで、葬儀の参列者が集まり、軽食を食べて交流をします。
故人を偲ぶと共に、故人を通じて新しく誰かと出会ったり、他の人と交流が深めたりする場です。

生きているものはいつかは死んでしまうものですが、それが人であれ動物であれ、誰であれ、別れは辛く寂しく悲しいもので、それが自分が愛する人や友人、家族だったりすると特に、言葉では言い表せない切なさや苦しみも伴うものです…。
それでも、最後の瞬間まで、その愛した家族や友達には感謝の気持ちが伝えられるようなお別れができると良いな、と思った年末でした。
そして、いつがお別れになるかは本当にわからないので、大好きな人や動物たちに会えるときは、その時間を大切にしなければ、と自分の心に強く思う機会にもなりました。

良い締めの言葉が見つかりませんが…
いつもブログを読んでくださっている皆様が、毎日は無理でも、それでも一日でも多く笑顔で過ごせる日が一日でも多く、長く続くことを心よりお祈りしています。



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テーマ:アイスランド
ジャンル:海外情報