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kyrmami

Author:kyrmami
kyrmamiこと、ながいまみです。
2009年念願のアイスランド生活をスタート!
国立大学でのアイスランド語学習3年経て、遂に就職。
ようやく永住権取得で、これからもアイスランドに貢献できるよう、日々精進してまいります。

直接のご連絡は上の"切手"からメールでお願いします。

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   アイスランドの選挙 (女性の権利もちょっと)

2013.04.27 16:30|アイスランド豆知識, trivia
本日、アイスランドでは国民選挙が行われています。

選挙の内容は、Alþingi、つまりは国会議員の選出です。

アイスランドは大統領制をとっています。
そのため、国民が直接選挙や投票をして、国政に物を申す機会は比較的頻繁にあるように私は思います。

日本の国政についてはともかく、今日はちょうどいい機会なので、
以前から書くと言っていて先延ばしになっていた女性の権利について書きたいと思います。

が、
その前に少し、今回の国会議員選出の選挙について、私が少し面白いと思ったことについてちょっと。

アイスランドの国会はAlþingi(アルシンギ)と呼ばれ、
直訳すると『全(国/島)議会』となります。
althingishus-reykjavik.jpg


このAlþingiはよく、『世界最初の民主議会』だと言われたりしていますが、実際のところ、今のような完全な『民主議会』であったかどうかには、多少の疑問が残ります。
と言うのも、やはり財力や権力のあるGoðiと呼ばれる地方の豪族のような人たちに議会への参加権があり、彼に従う一般市民も彼の元で議会に参加はできたものの、Goðiに十分な税や年貢(?)を収めていて、かつ"自由民"と言う立場の、基本的に男性でないと参加できなかったなどのかなりの制限があったために、今の『民主主義議会』とは少々意味を異にする形態のものであったことは頭に留めておかなければなりません。

しかし上に述べたような制限があっても、また、金銭等での買収や、ヴァイキングのルールにのっとって、果し合い(つまりは殺し合い)で解決される事柄も少なくはなかったと言うことを含めても、現代の『民主主義議会』に通じる要素があったことは間違いありません。

さて、そのアルシンギは北欧&ケルト人のアイスランドへの殖民直後頃、930年には既に設立されていたと考えられています。
(参考URL⇒アルシンギはいつ設立されたの? (vísindavefurinn,アイスランド語))althingi-thingvellir-ensk.jpg

この絵は、イギリス人の画家が、『アルシンギって、こんな感じだったんじゃ?』と想像で何百年も後に描いたものなのだそうですが
アイスランド大学の、アイスランドの歴史の先生曰く
『この絵はロマンがあって、アイスランド人にも気に入られているけれど、実際はこんなんじゃなかった』と一刀両断されていました。

Thingvellir-logberg.jpg

ここがÞingvellir(シングヴェトリル)と呼ばれる、Alþingiが行われていた地域の、Lögberg(ログベルグ)と名付けられた、議会がまさに行われていた場所です。
日本語にすると『法の岩』と呼ばれていて、Lögsögumaður(法の宣誓者 etc.)と呼ばれる人が議会の開催時にここで法律を暗唱し(まだ文字や文章を書き残す習慣がアイスランドになかった為、この法の宣誓者/法の番人などと呼ばれる人は、毎年昔からあるものや、改正されたり新たに作られたりした法律全てを暗記して、ここで参加者全員の前で暗唱しなければならなかったと言われています。)議会が行われていました。

このアルシンギと言う名前は未だにアイスランドで使われ続けていて、
今の国会そのもの、そして国会議事堂(一番上にある写真ですね。)もその名前で呼ばれています。
(国会議事堂はAlþingishús、アルシンギの建物とも呼ばれたりしますが)

さて、前置きが長くなってしまいましたが、現在、本日アイスランドで行われているのがこのアルシンギの議員選出です。

アイスランドの国会議員選出の選挙は、日本と少し違います。
まず国民は、"政党" しか選出できません。
しかし、応援したい政党があっても、
『いや、でもいくらこの政党にいても、あの人は応援したくないんだよ』とか、『あの人の意見には賛成できないんだよ』と言うことがあります。
ない人もいるかもしれませんが、私自身はそういうことがあって当たり前だと思っています。

そんな人にいいのが、
『応援したくない人は除外しちゃおう』システムです。
私にはまだこの国での選挙権がないので、投票用紙がどのようになっているのか詳しくは分からないのですが、
ぐん様曰く
投票したい政党を選んで、除外したい人がいれば、その人の名前の上に線を引くのだかなんだかをして、除外したいと言う旨を表示できるのだそうです。

選挙のときは、
『私たちは〇〇と言う政党です。我々が選出されれば、第一席は△△、第二席は■■、第三席は××…』
などと、
政党名と、大まかなマニュフェスト(マニフェスト)、政党メンバーの写真と名前と第何番目かが明記されたチラシが無料の新聞とともにポストに連日投げ込まれていきます。

例えば〇〇党が3議席獲得獲得したとして、普通、何もなければ第一、第二、第三議席の人が晴れてシング(議会)に入れるわけですが、もしも〇〇党に投票した多くの人が第一、第二、第三のいずれかの人を "除外" したいと投票していると、その人はシングに入れず、代わりに第四、第五席などの"次点"の人が議員に算出されるのだそうです。

単純明快というか端的というか、分かりやすくていいシステムだなぁ、と私などは思いました。


そしてやっと、前々から書くといって書いていなかった女性の権利についても関係してくる内容です。

現代のように『紙に書いて投票』と言うことはさすがにその時代にはありませんでしたが、
前述のように、アイスランドでは930年頃から男性に『選挙権』のようなものはありました。

さてそれでは、アイスランドの女性が参政権を持ったのはいつのことでしょうか?

地方自治体の選挙の参政権を持ったのは、1882年のことでした。

日本で男性に普通選挙権が認められたのが1925年ですから、アイスランドの女性の参政権(限定的ではあるけれど)が認められたのがいかに早いかお分かりかと思います。

以降段階的に女性の権利が社会的に認められるようになり、アイスランドにおいて男性と完全に同等の選挙権が女性にも認められたのは1920年でした

(参考URL⇒アイスランドの女性の権利 (Kristín Ástgeirsdóttir著))

アイスランド!!! (o_O)

ちなみに日本で女性の完全な参政権が認められたのは終戦後、1945年でした。
(授業で受け持ったところでした/笑)

私自身は女であり、特にフェミニスト的な考え方も持っていませんが、自分の生活の経験に基づいて、
男尊女卑の考え方には賛同できないと思っています。
しかし残念かな、男尊女卑の考え方は未だ残っていて、日本のみならず、世界にある(もしくはあった)考え方です。

アイスランドでも、『男性と同様の権利』が認められるのが男性の後であったことから見ても、例に漏れず
『男性の方が上位』であったことに間違いはありません。
(これはまだきちんと調べられていないのであまり言及できませんが、アイスランドにも日本のような家長制度があったようです。)

しかし現在アイスランドに住んでいて、あまり『女性であること』に不便を感じたことがありません。

特に科学的なデータがあるわけでもなく、論理的な立証はできませんが
私個人的な考えとして、元々アイスランドには人が少なく、女性も大切な働き手として、家や社会の一端を担っていたこと、昔はヴァイキング業、それ以外にも漁業などで男性が海に出て、家に居ない間は女性が全てを切り盛りしなければならなかったこと、海に出て男性が亡くなってしまった場合には、それ以降は再婚する以外では女性が死ぬまでその家の家長の役割もこなさなければならなかったことなども影響して、
女性の立場は実質、あまり低くなかった(男性が女性を低く扱える理由が十分になかった)のでは、と考えています。

そういうこともあってか、アイスランド人の女性で家事ができない、できるけど好まないなどの理由で、男性が家事もこなしたりする家庭はあまり少なくはありません。
少なくとも、『家事は女の仕事』などと言う考え方が殆どありません。
育児休暇も男性・女性が平等に取れるし、
妊娠していようが出産していようが、アイスランド人の女性はよく外で働いています。

やはり中にはそうでない人も居ますが、
基本的にアイスランド人は、男の人も女の人も、
『出来るなら、男だろうが女だろうが、出来る人がやればいい。』
と言う考え方を持っているようです。

International women's dayが近いからかどうなのか、
『同様の仕事をしている男女の給料は同じであるべきだ!』や、『女の子は結婚して子供を育てなければならないと決められているのか?』といった主張やチラシが目に付くような気がします。

私は自分であまり女らしくない人間だと自負していますが、家事(炊事・洗濯・掃除)は標準、もしくはそれ以上でやれます。
現在もやっていますが、本音を言えば、仕事だけしている方が楽です。
本当にそれくらい儲けられるかどうかは別として、出来るものなら私が外で仕事をしてくるから、家事はよろしく頼みますと旦那様にお願いしたいくらいです(笑)

日本ではまだまだそういうのは難しいかもしれませんが、ここならそういう結婚生活も可能性として大いに有り得る(家事をやってくれるパートナーが見つかったら、の話ですが。)、と考えられるのも、私がここで生きていきたいと思う理由の一つかもしれません。

日本でも、育児をしたい男性がちゃんと育児休暇をとれて、仕事をしたい女性がいつまでも"世間体"に惑わされず仕事が出来る世の中になるといいですね!

ちなみに私の大好きなアイスランドの日常風景の一つは、
お父さんが乳母車を押していたり、子供を後ろに乗せて自転車で走っている姿です。
いいパパなんだろうなぁ、とほのぼのします。
そんな姿が日本でもたくさん見られるようになったらいいのになぁと思うのは
私だけではないと思うのですが・・・。
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テーマ:アイスランド
ジャンル:海外情報

コメント:

久しぶりに‥牛さんらしいお話♪ 楽しく読ませてもらいました(^-^)w
これからも、自分らしい毎日が過ごせますように☆彡

No title

初めまして。
アイスランドに住んでられるって凄いですね!
と思ったら、ずいぶん思想的に進んだ国なんですね。
氷のイメージしかなかったので、とても勉強になりました♪

>Nの宮さん

コメントを頂いていたのに、お返事が遅くなってしまって申し訳ありません。
初めまして!

いえいえ、アイスランドは遠いですが、住んでいる私は何もすごくないです^^;

いろいろな意味で、新しい発見があったり、不思議だなぁと思うところがあったり、面白い国だと思います。
ぜひいつか、ご旅行などでいらしてみてください^^

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